平成26年総会・シンポジウム・懇親会報告

<平成26年度咲耶会総会の報告>

平成26年度咲耶会総会が11月15日(土)午後2時より、東京学士会館にて開催されました。咲耶会の歴史上初めての東京での開催でしたが、約140名の参加者があり、盛会の裡に終えることができました。

●第一部 総会 (午後2時~午後3時)

少德敬雄会長の挨拶に続き、名誉会長である東明彦外国語学部長が挨拶。統合後7年を経た外国語学部の教育内容や学生生活の様子について、報告がありました。
議案の審議では、平成25年度の決算および平成26年度予算案が承認されました。議案は、会報「咲耶」25号に掲載されています。出席者から、決算書の様式について、財務状況がもっとわかるように改善してほしいとの要望がありました。

次いで、退任した幹事の後任の選任が行われ、新幹事が選任されました。他の役員については、次の総会までの任期となっています。

会則の一部改正案については、会報「咲耶」25号での予告どおり、承認されました。
「咲耶会会則」第35条の入会金に関する規定で、在学生25,000円、卒業生50,000円となっていたところを、実情に合わせ、一律25,000円に変更されました。在学中に入会の機会を逸した卒業生の入会増につながることを期待しています。

●第二部 シンポジウム(午後3時~午後4時30分)

シンポジウムでは、「咲耶会の活性化を考える」というテーマで、今や存亡の危機にあるとも言える咲耶会の在り方について、宮崎衛夫副会長の司会のもと、白熱した議論が行われました。

最初に、少德敬雄会長が、パワーポイントにより「咲耶会の現状」について説明、咲耶会が取るべき方向について問題提起がなされた後、質疑応答、意見交換が行われました。主な意見は、下記のとおりです。

・もっと前向きに考える。講演会等を開催して、在学生が先輩を知る機会を与える。阪大の他学部の人にも参加を呼びかける。同窓会は人のつながりを手伝えばよい。

・3つの提案がある。①入学時に全員から強制的に5,000円の会費を払ってもらう。ただでは恩典を受けられない。②卒業の時点で、各語科で自薦、他薦による幹事を選出する。③課外講座で知的な刺激を受けたい。講師は外大出身者以外でもよい。

・入会金を取らずにいろいろな活動に参加してもらい、そのうち年会費を払うように持っていく。

・入学時にお金を取るのは賛成。何かメリットがなければ入会しない。逆にメリットがあれば入る。先輩から世の中のしくみを学ぶのがメリット。入会者に特典をつける、寄附を募る等、アイディアが必要。

・広報活動に力を入れる。東京外大、神戸市外大の活動から学ぶ。会費を払っても領収書が来ない。納入者には感謝の意を込めた礼状と次の情報を伝える。東京外大、神戸市外大の海外支部との交流会を活発にする。

・部活動のOB会をやる。阪大になってから、OBと思ってくれているかわからないが、世界で活躍する先輩の話を聞きたいと思っている学生はいるはず。OB参加のホームページにする。コマーシャリズムの活用、法人会員制度の導入を考える。

・ロシア語、スペイン語の同窓会は活発にやっている。阪大、咲耶会、語科同窓会と、三重構造になっている。如水会(一橋大学同窓会)は一重構造だからうまく行っている。南十字星会東京支部は若い人が多く、応援している。

・原点は学校にある。アメリカではalumni association が重要なfunction を持っている。大阪大学に卒業生室ができたと聞く。卒業生室と一緒に大学の中に入って行くべき。予算案の入会金収入が前年度の実績に基づき250万円となっているが、数値目標を持って努力すべき。

・大学の立場から、強制的に入会させることはできない。学生が25,000円を払うのではない。保護者にとって、25,000円はどうか。無料で入会、会費を取るというのはどうか。他学部の同窓会で、OBが会費以外の寄附をしているところもある。未来基金のロゴを使い、咲耶留学基金とすることも考えられる。

・楽しい咲耶会であれば入るのではないか。若い人をどう取り込むかである。

・7月に北海道支部設立総会を開催、10名が参加した。120名の登録者のうち、返事があったのは50名。学生からお金を取るのは反対。累進課税とし、メリットがあれば入ると思う。卒業後初めて同窓会活動に関わるが、人脈づくりを一生懸命にやる。個人情報のポリシーに留意しつつ、メールを活用する。支部から押し上げて行く。

●第三部 懇親会(午後4時30分~午後6時)

開会にあたり、少德会長が挨拶。東京総会の実現に尽力いただいた東京支部をはじめ、関係者への感謝の辞が述べられました。来賓挨拶に移り、大阪大学を代表して理事補佐の山根聡教授(院IP19)が平野総長のメッセージを代読されました。次いで、長年交流をつづけている東京外語会からご挨拶をいただきました。磯田良一相談役の発声により乾杯、まもなく宴たけなわとなりました。会場のあちこちで、同級生や部活動仲間の旧交を温める姿、同じ語科での世代間交流の情景が見られました。

食事が一段落したところで、日本とアジアの筝ユニット“koto*koto”のお二人の演奏が始まりました。モンゴル筝演奏家、中西史子さん(大M56)と筝演奏家の木村友里さん(日本語大57)は大学の邦楽部で一緒に活動していたことがきっかけで、2013年にユニットを結成。日本やアジアのいろいろな種類の筝を用い、ライブ活動等で活躍されています。今回は、日本の筝とモンゴル筝(ヤトガ)で懐かしい日本の歌を演奏、はんなりと心癒されるひとときを演出してくださいました。

●その他の会合

午前11時30分より咲耶会幹事会を開催。今回は、国内各支部代表も陪席しました。
午後1時より東京支部総会が開催され、並行して、本部幹事と支部代表との交流会が行われました。

●東京総会を終えて

東京総会を真に意義あるものとするため取り入れたシンポジウムでしたが、沢山の建設的な意見をいただき、会員の皆さまとの絆を再確認した総会でした。限られた時間の中での議論で、語り尽くせないことも多々あったかと思いますが、その後、貴重なご意見や感想を寄せてくださる方もあり、咲耶会の現状と課題についての共通理解が徐々に深まりつつあることを実感しています。ただ、これは課題解決へのスタートであって、咲耶会を持続可能な組織とするためには、発想の転換を図りつつ、地道な努力を重ねて行くしかありません。皆さまからいただいた貴重な意見や提案をベースに、大学の先生方とも連携しつつ、魅力ある同窓会を目指し、できるところから取り組みたいと考えています。今後とも力強いご支援、ご協力をお願いいたします。