3月度月例会のご案内
3月度月例会
日時:3月10日(日)13:00〜15:00
会場:学士会館302号室
講師:佐伯晴子(ロシア語・1977年卒)
一般社団法人マイインフォームド・コンセント理事長
演題:健康を守り自分らしく生きるための「ヘルスリテラシー」
・定員:対面講演 :30名
オンライン講演:30名
・参加費用:2,000円
対面講演:当日、受付払い
オンライン講演:事前に銀行振込み。申し込まれた方には、
受付表を送付しますので、それに従い事前にお振込み下さい。
・申込み:参加を希望される方は
taru2742@yahoo.co.jpをクリックして
件名:3月対面希望 or 3月オンライン希望
本文:氏名、語科(学部)、卒年(西暦)
*電話番号(オンラインの方のみ当日連絡できる番号)
を記入して送信してください。
(1)ヘルスリテラシー とは?
リテラシーとは正しい情報を取り入れる力。健康情報を選びとる力がヘルスリテラ
シーです。 テレビやインターネット、新聞、雑誌、本、また、〇〇さんが
おススメしているとか、情報はたくさんありますが、その中から何をどう選んだら
よいのでしょうか? ある人は、家族が重い病気になったとき、早く治したい一心
で、病院の治療以外に、ありとあらゆる方法を夢中で試したそうです。しかし、
効果がないばかりか、身体に負担をかけて苦しめる結果になりました。何を頼りに
情報を選びとればいいのか、知っておけばよかったのにと今も後悔しています。
健康情報のどこの何をみればよいのか、めやすについて 小冊子でお話しします。
・保険診療と保険外(自費)診療
・標準治療
・治療ガイドライン
・コクラン
(1)患者の権利 とは?
もし患者になったら話や希望を聴いてもらえるのか、好きなことは続けられるのか、
不安になりますね。「患者の権利章典」は病院玄関に掲示されたり、病院案内に
記載されていることもあります。診療所では見かけないことが多いのですが、
本来は、どこの医療機関にかかっても、「患者の権利」は尊重されることになって
います。ヘルシンキ宣言という世界医師会が医師の倫理規範として策定したものに
「患者の権利」がどのように書かれているのか見ておきたいと思います。検査や治療
(技術や薬剤)の発展向上のために、患者に研究協力を求められることがあります。
大学病院に限らず診療所も参加する大規模な研究も増えていますので、誰でも
「研究対象者」になる可能性はあります。すべての研究はあらかじめ倫理審査で
研究対象者(治験では被験者)の安全が守られ権利が擁護されることが確認された
上で開始されます。ただ、一部には審議が不十分であったり、運用の際に倫理的な
配慮ができていない研究もあるので、患者として協力を要請された場合は、内容を
よく理解し、納得して研究に協力する必要があります。遠慮せずに質問し、少し
でも疑問を感じたりやりたくないと思ったら拒否する権利があります。もちろん、
拒否することによって一切の不利益を被らないことも明記されています。このほか
どんな権利があるのか、どのように病気やケガに立ち向かえばいいのか、元気な
ときから知っておくと、いざというといきに役立ちます。自分ならどの権利を
大事にしたいか考えてみましょう。提供された情報を自分で考え、わからないこと
があれば遠慮せずに「わからない」と伝えることが、理解と納得(Informed Consent
インフォームド・コンセント)の第一歩になります。
・インフォームド・コンセント
・ACP(人生会議)への疑問
佐伯晴子:
兵庫県宝塚市出身 大阪教育大学附属池田中学校 県立西宮高校 大阪外国語大学
ロシア語科卒業 (株)インターグループ勤務 夫の日商岩井(当時)ミラノ支店駐在
に伴い1988年〜1993年ミラノに暮らす ヨーロッパ緩和ケア学会事務局
ボランティア 帰国後 埼玉県立浦和高校、武南学園高校非常勤講師(英語)
翻訳(英語・イタリア語・医療訴訟保全カルテ) 患者の立場で医療コミュニケー
ション教育・研修 昭和大学、北里大学の倫理審査委員会で患者・一般の立場委員
厚生労働省医政局社会保障審議会医療部会、医薬食品局医療安全部会ほか患者の立場
で審議会委員 東京都健康情報の理解促進に関する委員会委員(医療のかかり方
冊子作成) 横浜市医療安全推進協議会委員(医療機関の苦情分析)
東京医科歯科大学医療政策学修士単位取得満期退学 東京大学公共政策大学院
社会人講座(H-PAC)にて「医療計画」(全都道府県計画の策定過程における住民
参画状況の調査)を研究
現在
一般社団法人マイインフォームド・コンセント理事長
一般社団法人あうるへるすの会(豊島区の地域保健福祉を勉強する会)代表
豊島区保健福祉審議会公募委員 豊島区健康プラン推進会議公募委員
コクラン日本センター 一般消費者の立場理事 日本大学附属板橋病院医療安全
監査委員会委員
日本在宅医療連合学会倫理委員会・利益相反委員会外部委員
東京医科歯科大学医学部倫理審査委員会委員
東京女子医科大学病院未承認・禁忌・適応外医薬品等評価委員会委員
日本体育大学医療専門学校非常勤講師 コミュニケーション学担当
了徳寺大学非常勤講師群馬大学医学部非常勤講師 至誠会看護専門学校非常勤講師
昭和大学客員講師
著書「あなたの患者になりたい」(医学書院)
共著「話せる医療者」(医学書院)ほか