佐藤飛美著『『ハリー・ポッター』について論文を書きたいので、教授、授業の題材にしませんか?』

 私は、高校三年生のときに『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』を読んで泣いたことがきっかけで、『ハリー・ポッター』や作者のJ. K.ローリングが見る世界をもっと深く知るために、英語を学ぶ道を選んできました。
 拙著は、大学時代の卒業論文の研究テーマである「死」を中心に、卒業後も独自に『ハリー・ポッター』シリーズを英語で研究し続けてきた集大成を一区切りとしてまとめたものです。題名が長いので、『ポタ論』と密かに呼んでいます(ハリー(=ポッター)、ロン(=論)、表紙のハーマイオニーで仲良し三人組が揃います!)。

 ★内容の概略は以下の通りとなります。
第1章 : 本書における『ハリー・ポッター』シリーズの要点の整理。
第2章 : ハリーとヴォルデモートの鏡像関係性からヴォルデモートとは?闇の勢力とは何か?を読み解く。
第3章 : 第2章と対比し、ハリーや騎士団、ダンブルドア軍団とは何か?を読み解く。
第4章 : 「意識できるもの」としての「心」を分析した第3章に対し、「意識できないもの」である「心」として、「夢と無意識」を分析。
第5章 : 前章の「予言」の分析を踏まえ、「予言(占い)」に焦点を当て、星座占い、タロット占いで登場人物の性格等を分析。
第6章 : 『ハリー・ポッター』作品への宗教的批判をはじめ、物語中に出てくるキリスト教の聖書の言葉の意味を読み解く。
第7章 : 卒業論文を元に、死者、ハリー、不死鳥の騎士団の3つの観点から、ハリーの両親の墓石の意味とこの作品で描かれる「死」のテーマを探る。
終 章 : 『ハリー・ポッター』とは、結局のところ、どのような物語なのか。
(※詳しい目次内容はこちらをご覧ください。)

 『ハリー・ポッター』で論文を書きたい大学生の皆さま、この作品を題材として授業を行いたい先生方、『ハリー・ポッター』や『ファンタスティック・ビースト』のファンの皆さま、これらの作品が大好きなお子様の保護者の皆さま、ローリングのインタビューや表などの資料も豊富に盛り込んでいるので、ローリングの作品や魔法界について、もっともっと詳しくなり、大好きになるための参考書として拙著をお楽しみいただけましたら幸いです。

 大学時代に生協で類書が販売されているのを見て、「いつか私の本も生協に置いてほしい」と願ってきましたが、過去の『週刊少年ジャンプ』の新聞広告にあった通り、夢は口に出してみた方が実現しやすいのかもしれません。阪大生協箕面店に拙著を置いてくださっていることを幸せに思います。書店あるいは生協にお立ち寄りの際には、是非お手に取って見てみてくださいませ。

 佐藤飛美著『『ハリー・ポッター』について論文を書きたいので、教授、授業の題材にしませんか?』小鳥遊書房(2019.10.15、A5判、366貢、定価2700円+税、ISBN978-4-909812-06-3 C0098)

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 佐藤飛美 : 大阪大学外国語学部英語専攻卒。研究者ではない道で卒業後も『ハリー・ポッター』シリーズの研究を続け、「本を読んでもらう」「人を動かす」道を模索中。今後も『ファンタスティック・ビースト』等、J. K.ローリングの魔法界作品の研究を続けていく所存。
 ★「週刊 読書人」にてインタビュー掲載(https://dokushojin.com/article.html?i=6223)