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咲耶会

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教職員より

TOP : 中国語・丌 華先生の着任メッセージ(フルバージョン)
投稿日時: 2017-03-13

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昨年(2016年)9月発行の会報『咲耶』・18ページに、2016年に着任された先生方の「着任のメッセージ」を掲載いたしました。
そのうち、中国語特任準教授の丌 華(キ カ)先生のメッセージにつきましては、大変
丁寧な長文を頂戴いたしましたが、誌面の都合上、すべてを掲載することができませんでした。

そこで、誌面には「詳細なメッセージは咲耶会ホームページに掲載します」と書きながら、事務局の怠慢により、現在(2017年3月13日)まで掲載できておりませんでした。
丌先生ならびに、同窓生の皆様に深くお詫び申し上げます。

ここに改めて、中国語専攻・青野繁治教授に翻訳していただいた、丌先生のメッセージ・フルバージョンを掲載いたしますので、ぜひご覧ください

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私と大阪大学――縁あれば千里でも会いにくる

 

 

大阪大学言語文化研究科言語社会専攻特任准教授 

 

 

 

2016331日、世界に名の知られる風景画のような大阪大学に1年間中国語を教えるために赴任しました。
 古川裕教授が自ら車で空港に出迎えられ、箕面市役所で入国居住手続きを済ませた後、大きな桜の木の下に隠れた待兼山会館
203号室に宿泊しました。
 翌朝二階の窓から外を見ると、満開の桜が目に入り、山はかすみ、草花は咲き乱れ、霧雨にぬれています。小道に沿って西に行くと、路肩に巨大な木があり、複雑にからみあった根が地面に露わになっていました。まるで原始林に踏み込んだようです。東北に向きをかえ、階段を下りていくと、大きな湖面が目に入ります。微風にさざ波がたち、周囲は静まりかえって、まるで仙境に身をおいたかのようです。大阪大学には豊中、吹田、箕面の三つのキャンパスがありますが、豊中が最も広く、美しく、静寂があります。

 


 「縁あれば、千里でも会いに来る」という言葉があります。大阪大学の中国語教育は、世界の中国語教育のなかでも独自の流派を築きあげ、内外に名声を馳せています。私が最初に大阪大学の中国語の有名な先生たちを知ったのは、
2002年アジア大学で中国語を教えていたときに読んだ大河内康教授編『日本と中国照研究文集』(上下,京,1992)です。日本人の学者の中国に対する独特の視角と比較の方法は、中国語研究における独特の創見であり、深い印象を残しました。その後何度も国際中国語研究シンポジウムにおいて、杉村教授や古川教授の研究発表を聞きましたが、両教授とも素晴らしい中国語で、和やかに談笑しましたが、風格には違いがあって、かたや細心で謹厳、かたやユーモアにあふれ、しかしともに謙譲の態度と礼儀正しさで、他の参会者の絶賛を受けました。二人の実践が大阪大学の中国語教育の成果を証明しており、日本人中国語学習者の模範とすべき典型例に違いありません。


 2012
年に私は大阪大学の北京師範大学中国語研修プログラムにおいて、中国側の責任者を担当し、二つのクラスの中国語作文授業を担当しました。夏季クラスでは杉村教授が直々に学生を率い、学生が無事に三週間の語学研修を終えられるように駆け回って、直々に二年次の学生たちが北京の様々な面を理解できるように指導され、また父親のように病気の学生の面倒をみていました。このことは私に杉村教授のもう一つの面を教えてくれました。先生は中国語文法を専心研究する学者であるだけでなく、優しく尊敬できる先生なのでした。

チャンスは準備の整った人に残されている、あるいは、準備を整えた人はチャンスをつかむものと言えるかも知れません。北京師範大学から全部で五人の教員を大阪大学に派遣しています。盛双霞、盧華岩、劉蘭民、周威兵先生、そして2015年には私が申請を出す順番となりました。今回は1年という短い期間ですが、私はしっかりとこのチャンスをつかんだのです。大阪大学の中国語教育は70年あまりの輝きを経て、井上翠、金子二郎、伊地智善継、是永駿、杉村博文、古川裕という名師を輩出しました。多くの世代にわたって灯火を絶やすことなく、多くの優秀な中国語の人材を育ててきたのです。その中国語教育の特色とそれによって得た成果とは、世界の中国語教育史上重要な価値と意義を有し、外国における中国語教育の最も有力な一翼を担っています。我々中国人が研究し学ぶ価値のあるものです。

大阪大学の中国語教育はひとつの豊かな宝庫です。私はこの一年を利用して、三つのことをしたいと思っています。1.調査研究を基礎とし、私の担当する外国語学部4学年の中国語教育をきちんと行い、初級会話、中級作文、高級「中国事情」などの授業の調査レポートを作成します。2.毎日、「日本教学日記」と「大阪見聞ノート」を執筆します。3.著作『日本の大学における漢語教育の研究』を完成させ、『日本の大学における漢語教育史』の執筆に着手します。

5年後、箕面キャンパスが新キャンパスに移転したのち、また大阪大学外国語学部中国語専攻に来ることができることを期待します。「海内に知己存すれば、天涯も比隣のごとし」、縁が深かろうと浅かろうと、縁あるかぎり、最後には必ず会えるのです、早い晩いは重要ではありません。

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